旧バージョンのインストール手順 ‐ CAS 5.0以前
- CASサーバーはJavaで開発されており、動作には2つのコア環境が必要です:
- JDK(Java開発キット):Java仮想マシン(JVM)を内蔵し、Javaプログラムを実行するための基礎環境です。
- Tomcat(Webコンテナ):CASのwar形式Webアプリケーションを配置・実行するために使用します。
- インストール手順のルール:先にJDKをインストール → 次にTomcatをインストール(Tomcatインストール時に自動的にローカルのJDK環境を探します)
依存環境
1. JDK
バージョン:(JDK)Java 17
直接リンク:Java Downloads | Oracle
⚠️ 注意:JDK7は古いバージョンで、旧版CASにのみ対応。新規プロジェクトでの使用は推奨しません。
2. Apache Tomcat
バージョン:Tomcat(Windowsインストーラー版)
Apache Tomcat® – Welcome!
インストール手順
- JDKのインストール
- exeインストーラーを実行、インストール先を任意に指定可能
- 【重要】インストール完了後、環境変数
JAVA_HOME、Pathの設定を推奨。TomcatがJava環境を正しく認識するために必要です
- Tomcat7のインストール
- インストーラーを起動すると、既にインストール済みのJDKを自動で検出します
- Tomcatのポート(初期値8080)、管理用アカウントとパスワードを任意設定可能
- インストール終了画面のオプション:
-
Run Apache Tomcat:チェックを入れるとFinishクリック後にTomcatサービスが自動起動します Show Readme:ドキュメントを参照しない場合はチェックを外して構いませんFinishをクリックしインストール完了
Tomcat SSL/HTTPS設定
前提:CASプロトコルはサーバー側でHTTPSの使用を強制しており、HTTPは利用できません。そのためTomcatにSSL証明書を設定する必要があります。
- JDK付属の
keytoolツールを使いJKSキーストア(自己署名証明書)を作成 - Tomcatの
conf/server.xmlを編集し、SSLコネクタを有効化 - Tomcatを再起動し、
https://localhost:8443にアクセスしてHTTPS動作を確認
自己署名証明書(JKS)の作成
事前準備
- 証明書保存用フォルダを作成:例
C:\Keys - 管理者権限でcmdを起動
> Windows7/10/11 で通常のcmdからCドライブ直下へ書き込むと権限エラーが発生します。 - JDK/JREのbinディレクトリへ移動
cd "c:\Program Files\Java\jre\bin"Code language: JavaScript (javascript)
汎用コマンド(新しいJDKでも使用可)
keytool -genkey -alias tomcat -keyalg RSA -storepass changeit -keystore c:\Keys\.keystore -validity 36000Code language: CSS (css)
パラメータ解説
| パラメータ | 意味 |
|---|---|
-genkey | キーペアを生成 |
-alias tomcat | 証明書の別名、任意指定可 |
-keyalg RSA | 暗号化アルゴリズム、標準RSA |
-storepass changeit | キーストアパスワード(後のTomcat設定で使用するため必ず記録してください) |
-keystore c:\Keys\.keystore | 証明書ファイル出力先 |
-validity 36000 | 証明書有効期間(日数) |
対話形式での情報入力
コマンド実行後、順番に情報を入力します:
- 名前:ドメイン名を入力(学習用途なら適当で可)
- 組織単位、組織名、都市、都道府県、国コード(cn)
- 情報確認で
yを入力 - キーパスワード:そのままEnter、キーストアパスワードと同じにする
証明書確認コマンド
keytool -list -keystore "C:\Keys\.keystore"Code language: PHP (php)
パスワード入力後、正常に情報が出力されれば証明書作成完了です。
Tomcat server.xml SSLコネクタ設定
Tomcat/conf/server.xmlを開く- コメントアウトされているSSL Connectorを探し、コメントを解除し証明書パスとパスワードを修正
<Connector port="8443" protocol="HTTP/1.1" SSLEnabled="true"
maxThreads="150" scheme="https" secure="true"
clientAuth="false" sslProtocol="TLS"
keystoreFile="C:\Keys\.keystore"
keystorePass="changeit" />Code language: HTML, XML (xml)
設定項目解説
port="8443":Tomcat標準HTTPSポート(標準HTTPSは443、443に変更する場合はポート占有と権限に注意)keystoreFile:作成した証明書ファイルのフルパスkeystorePass:keytoolで設定したキーストアのパスワードclientAuth="false":クライアント証明書不要(学習環境ではfalse固定)
動作確認方法
Tomcatを起動し、ブラウザからアクセス:https://127.0.0.1:8443
自己署名証明書はブラウザで「安全ではない」と警告されますが正常な動作です。本番環境では正式なCA証明書を購入してください。
CAS 5.0以上のインストール
1、リソースの取得
CAS 5.0以降は従来の
war + Tomcat構成を廃止、SpringBootベースとなり単体実行Jarで外部Tomcat不要
- CASサーバー(Server)
CAS Initializr でデプロイパッケージをオンライン生成
https://casinitializr.apereo.org
2、CASサーバーデプロイ手順
- CAS Initializrを開く
- CASバージョン選択:
7.0.x(最新安定版) - 基本モジュールを選択:
Core / Web / SSL cas.warまたは単体実行用cas.jarを生成・ダウンロード
2種類のパッケージ形式から選択:
- モードA(推奨):Standalone(単体Jar)、Tomcat内蔵ですぐ使用可能
- モードB:従来のWarパッケージ、外部Tomcatへデプロイ(非推奨)
- 【単体Jarモード】でデプロイ(主流な手法)
1)cas.jarをダウンロード
2)設定フォルダ./etc/cas/configを作成、cas.properties設定ファイルを用意
3)起動コマンド(Java17以上必須)
java -jar cas.jarCode language: CSS (css)
- ポートとHTTPSについて
内蔵Tomcatのデフォルトポート:8443(HTTPS)
新バージョンも旧バージョン同様、HTTPSが強制されます。
3、アクセス先
https://127.0.0.1:8443/casCode language: JavaScript (javascript)
インストール